自分の手で作りたい!ちゃんちゃんこを自作する方法とは?
還暦祝いのプレゼントの定番である、ちゃんちゃんこ。
簡単にネット通販で購入できるため、手っ取り早く準備をしたい人にとってはそちらで購入するのが一番楽です。
しかし、「それでは味気ない」、「気持ちを込めたプレゼントをあげたい」などと思う人もいます。
そこで選択肢として浮上するのがちゃんちゃんこの自作。自分の手でちゃんちゃんこを作ることで心を込めたプレゼントができるというわけです。
もし自作するなら何から始めればいいのか、どれだけの手間がかかるのか、ちゃんちゃんこ以外のもので自作するべきかどうか、そのあたりをまとめました。
目次
自作のちゃんちゃんこが喜ばれるケースは?
手作りのプレゼントは誰もが喜ぶ、そう感じる人もいるでしょうが、実際のところ、赤いちゃんちゃんこをメインのプレゼントにしない人がほとんどで、いわば還暦祝いの衣装のようなものです。
つまり、メインになるプレゼントが別にあって、衣装として赤いちゃんちゃんこを用意することで、より気持ちを込めたプレゼントになります。
赤いちゃんちゃんこだけでは、不十分と言えます。
赤いちゃんちゃんこは女性ほど抵抗を感じるというデータもあり、赤いちゃんちゃんこだけをプレゼントすると、他のものが良かったと感じてしまうかもしれず、せっかくの自作のちゃんちゃんこが台無しに。
そうならないためにも、メインになるプレゼントが大事になるわけです。
還暦祝いでは、孫からのプレゼントがかなり喜ばれます。
そんな時に手作りのちゃんちゃんこを渡せば喜んでくれることは間違いありませんが、まだ3歳や4歳では色々と大変で、お母さんなどがほとんどを作ることになります。
例えば、子供に似顔絵を描いてもらって、それを赤いちゃんちゃんこに縫い付けるのも1つの手であり、いかにみんなで協力して作成したか、それが醸し出せれば喜ばれます。
ネット通販でちゃんちゃんこを用意する場合でも、ひと手間を加えることはできるので、似顔絵を描いてそれを縫い付けるやり方は、色々な場面で応用できます。
自作のちゃんちゃんこのために用意すべきものは?
ちゃんちゃんこを作る場合、表地と裏地が必要です。
普段からちゃんちゃんこを使ってもらえるように、フリースを裏地にすることがおすすめ。
表地も赤系の生地を使えばよく、手芸用品を扱うお店に行けばすぐに手に入るほか、生地を扱う通販サイトがあるので、そこで探すのもいいでしょう。
ただ自分で肌触りを確かめられないのが難点。
そのため、なるべく自分の目で確認するのが一番です。
次にちゃんちゃんこの型紙ですが、まず模造紙を用意します。
新聞紙を活用する手もありますが、インクで汚れる可能性や破れやすさなどもあるので模造紙がおすすめです。
どのように裁断すべきかはネット上に型紙をあげているものを参考に調べ、同じようにサイズを測ってペンなどで作図してから裁断するようにしましょう。
帽子などを作る際、きれいな曲線を描くためにカーブ物差しを購入しておけば、より確実です。
裁断の際のハサミも必要ですが、こちらは手芸ハサミで十分。
100円ショップで売られているのでそれを利用すれば大丈夫です。
縫い付ける場合、ミシンがあれば確実ですが、最近はミシンを持たないご家庭も増えています。
ミシンは高いイメージがありますが、実は以前に比べるとミシンは安くなっており、シンプルなものなら数千円で手に入ります。
ちゃんちゃんこを作ることができれば、ぬいぐるみやペット用の服なども作れるようになるので、この機会にミシンを購入しておけばとても便利になるでしょう。
赤いちゃんちゃんこの作り方
用意すべきものは用意し、あとは作るだけ。では、どのようなことに気を付けて赤いちゃんちゃんこを作っていけばいいのか。
ここからは赤いちゃんちゃんこを作成する際に注意すべきポイントをまとめていきます。
身丈と身巾に注意する
着てみたら小さかったなんてことは避けたいので、サイズを調べることがポイントです。
とはいえ、サプライズで赤いちゃんちゃんこをプレゼントしたい人もいるはず。
そこでポイントになるのが身丈と身巾です。
身丈は服の表側の首リブの付け根から裾までの長さ、身巾は左右のわきの部分から1センチ下がったところの幅を指します。
事前に服のサイズを調べ、それに合わせてちゃんちゃんこのサイズを決めれば間違いは起こりません。
ちゃんちゃんこは緩く着れるようにするのが良く、男性であればXLぐらいがおすすめ。
身丈は84センチ、身巾が68センチぐらいがちょうどいいです。
服の上から着るため、通常の服のサイズよりやや緩めにしておかないと着れない場合があるため、若干大きめに作るのがコツです。
それに注意して型紙に書き込んでいきましょう。
首回りをゆったりさせる
せっかく手作りのちゃんちゃんこを作るのであれば、リラックスした状態で着てほしいものです。
そのために大事なのは首回り。
ここがきついと違和感を与え、余計に疲れますが、ゆったりした状態なら楽に過ごせます。
身頃の首回り部分をだいたい1センチから2センチ程度カットすることで余裕が生まれます。
特に普段からちゃんちゃんこを着てほしいのであれば、その配慮はしておくべきです。
袖の付け根を決める
縫い代を考慮して型紙を作り、裁断を済ませれば、いよいよ縫う作業に入ります。
最初に、生地の表側の部分が内側になるように折って、脇の部分を縫い付けていきます。
この作業で袖の付け根部分が決まるため、緩めにして通しやすくするようにしましょう。
まち針などで仮に留めた状態で実際に着てみて、着心地を確認し、腕が通しやすいかどうかを見ておけば確実です。
この作業は裏地でも同じように行います。
表地と裏地を外表に合わせ、袖口を縫い合わせます。
先ほどの状態は中表と呼ばれますが、この中表の場合で袖口を縫うと元に戻せなくなります。
襟の部分に位置する布と布の隙間から見つつ、縫っていけば大丈夫です。
また襟部分から表地などをひっくり返し、中表にすれば裾を縫って、再び襟部分から元に戻し、袖口などをミシンにかければほとんどちゃんちゃんこが出来上がり、最後のひと手間です。
襟をつける
襟は裾の端から首回りを通過してもう片方の裾の端まで行くため、事前に2メートル程度、確保しておきます。
最初に襟の縫い代を折り、その後さらに半分に折ります。アイロンを用いて折り目をつけたら、それをいったん開き、襟心を縫い付けます。
主に首の後ろ側に縫い付けるもので、これがあれば結構補強されます。あとはこれを縫い付ければ襟が完成。
あとは、全体に縫い付けるのみです。縫い付けると端の部分が余ることがあります。余った場合には縫い代部分だけを残し、カットします。
あとは縫った糸が見えないように、襟の縫い代と裏地部分を手で縫い、襟の内側からカバーすればOK。
紐もお忘れなく
忘れてはならないのが、ちゃんちゃんこを前で結ぶひもです。
このひもはやや下目に縫い付けるのがポイント。
まずひもを内表の状態にして縫い合わせ、縫い目の少し内側を折ってアイロンをかけた後でひっくり返します。
形状が形状なので、新品の耳かきを100円ショップで購入するなど細長いものを用いて内側から出していき、襟の内側に縫い付けます。
これで赤いちゃんちゃんこが完成です。
自作のちゃんちゃんこはどれだけの時間がかかる?
ここまでの工程を複雑とみるか、そこまで大したことはないとみるかで、時間のかかり方は結構変わります。
これまで裁縫などをしたことがない人は、言葉1つ1つに戸惑い、この場合はどうする?というのをネットなどを見ながら手を止めてやっていかなければ次に進みます。
そうなると1日かかっても終わらない可能性があり、結構な日数がかかり、それでいてきれいなものができるかどうかはわかりません。
裁縫が得意な人はすぐに作業が終わり、仕上がりもきれいになるでしょう。
不器用でもいいから手作りにこだわりたい人は、何日か製作期間を設けることをおすすめします。
裁縫が得意な人は1着だけでなく、例えば両親で着てもらうなら色違いのものを作る、家族全員が着るものを作るなど、何着か作るようなイメージで数日かけて作っていくのがいいでしょう。
ちゃんちゃんこ以外に自作できるものは?
裁縫は苦手なので、ちゃんちゃんこはネット通販で用意する分、別の自作できるプレゼントを作りたい、そういう人の方が多いのではないでしょうか。
ここでは自作できるちゃんちゃんこ以外のプレゼントをご紹介します。
似顔絵
還暦祝いのプレゼントの中でかなり人気が高い似顔絵。
世界に1つしかないプレゼントであり、自分のために作ってくれたことは間違いなく、既製品ではないのでありがたみを感じ取れます。
プロに任せてコミカルな似顔絵を作ってもらい、それを受け取ることも嬉しいですが、自分たちで似顔絵を作ることでより味わいが増すだけで、子供の絵だからこそ、幸せであることを実感できます。
似顔絵だけでも十分気持ちは伝わりますが、それだけをプレゼントするのはとても味気ないので、似顔絵をプリントした商品をプレゼントするのが粋と言えます。
似顔絵をプリントした時計や還暦祝いのケーキ、最近ではポエムを贈る人もいます。
このポエムは心に染み入るポエムの横に似顔絵が描かれているものです。
これなら家族でお祝いをする際、孫に似顔絵を描いてもらい、時計などにプリントすれば、日常生活で使ってもらえる他、テレビの上などに飾ってもらえます。
自作できる陶器
還暦祝いに夫婦茶碗を贈ったことがある方もいらっしゃるかと思いますが、日々使えるものの代表例に湯飲みや茶碗があります。
既製品を購入するのもいいですが、ひと手間加えられる陶器をここではおすすめします。
それは手書きができる陶器です。
特別な陶器は必要なく、陶器に書けるマーカーを使い、メッセージや似顔絵など好きに書いて、それをオーブンで焼きます。
20分程度焼けば、1時間程度冷やせばそのまま残り、世界に1つだけの陶器が完成します。
このマーカーは失敗してもティッシュで拭き取れるものになっており、失敗はいくらしても大丈夫。
また色味も最初に書き始めた時と同じなので、焼いてみたら色味が変わってイメージが崩れたなんてこともありません。
色も一般的なものから、明るさが強調されたものまでそろっており、細字と太字があるので、メッセージを書くことも可能です。
費用的にも1000円程度しかかからないので、お得に自作のプレゼントを用意できます。
ぬいぐるみ
おじいちゃんおばあちゃんの還暦祝いのプレゼントを想定する場合、料理やお酒などすぐに消えるものより、できれば長く残っているものが理想的です。
特にお盆休みや年末年始などでしか帰省できないケースにおいて、これを見て自分たちを思い出してほしいという意味合いで何か残しておくこともおすすめです。
その役目を果たし、癒しも与えてくれる最高のプレゼント、それがぬいぐるみです。
ぬいぐるみを手作りするのは大変ではないかと思う方も多いでしょうが、ぬいぐるみの手作りキットが市販されており、初心者でも簡単にぬいぐるみが作れます。
型紙から作らなくても最初から生地がカットされており、あとは説明書を読みながら作っていけばちゃんとしたぬいぐるみが完成します。
手先が器用な人はこれだけでなく、このぬいぐるみに着せる赤いちゃんちゃんこを作るとさらに手作り感が増し、還暦祝いのプレゼントとして立派なものになります。
このぬいぐるみの手作りキットも1000~2000円台なので、リーズナブルです。
まとめ
手作りのプレゼントが一番真心をこめられ、受け取った側もとても喜びます。
もらったものは何であれ、自分のために時間を割いてくれた心意気が嬉しいと感じる人がほとんど。
自作の赤いちゃんちゃんこを着せて、それで写真を撮れば一生の思い出になるはずです。
その一方、赤いちゃんちゃんこを作るのは大変そうと感じる人はそれにこだわらず、ネット通販で購入できる赤いちゃんちゃんこを見つけて購入しても大丈夫です。
その代わり、別の自作できるものをこしらえれば相手のハートはつかめます。
温泉旅行をプレゼントし、旅先で赤いちゃんちゃんこを着てもらう演出もいいでしょう。
負担にならない範囲で自作のプレゼントを用意し、自分なりの感謝の気持ちを表現することをおすすめします。