越後鶴亀(新潟市)
酒蔵の位置
(株)越後鶴亀は下越地方の中でも中越地方に近い場所に位置し、新潟市でも南西部にあたる旧巻町にあります。
酒蔵がある場所は海岸線からは5~6km程度の距離と近いものの、海風は間にある標高500mほどの角田山に遮られており、地域一帯は新潟米の一大産地となっています。
越後鶴亀の酒ブランド名の由来
(株)越後鶴亀は、初代蔵元となる上原武七によって明治23年に創業され、銘柄となる「鶴亀」は人々に分かりやすく、おめでたい商標にという思いから命名が行われています。
5代目蔵元が凄い
蔵元は現在5代目となる上原誠一郎氏によって酒造りが行われています。
非常にユニークなことでも広く知られており、現当主が東京芸大卒業という経歴もあることから、カップ酒には著名アーティストでもある横尾忠則氏のデザインが用いられています。
また、現在は製造は行われていないものの全国初の地ビール醸造許可を取得し「エチゴビール」の販売を行っていたことでも知られています。
淡麗辛口とは違う米の旨味を存分に引き出した旨口タイプの酒質
(株)越後鶴亀の大きな特徴としては、他の新潟地酒とは異なり、敢えて米の旨みを残した純米酒に力を入れている点があります。
一般的に新潟地酒はあっさりとした淡麗な特徴を持ちますが、(株)越後鶴亀の造りだす酒は存在感の感じられ、ここには米の特性にこだわった麹が使用されています。
越後鶴亀では角田山系伏流水を採取
酒造りで使用される仕込み水は角田山系の伏流水が利用され、採取は弘法大師の言い伝えが残る「弘法の清水」で行われています。
水質は硬度度の弱アルカリ性で非常に良質な水となっており、蔵元ではこの清水をポリタンクで1つずつ運んで使用しています。
純米酒が中心の酒造り
現在、(株)越後鶴亀の生産量のおよそ70%は純米酒になります。
越後鶴亀は、現在、純米大吟醸を代表商品として全部で6種類のラインナップが行われていますが、商品では唯一、招福神にのみ個別名が付けられています。
どの商品も品質が高く、中でも、越後鶴亀 純米は、モンドセレクション2009年・2010年金賞受賞を始めとして数々の受賞歴があり、伝統的な造りと、小仕込にこだわって造り上げられた逸品となっています。