卒寿のお祝いとは何か?意味や卒寿祝いで意識したいこと、おもてなしの方法をご紹介!
還暦や古希という言葉をよく聞くことはありますが、「卒寿」が何歳のお祝いなのか、由来はどのようなものなのか、ぱっと頭に浮かぶ方は少ないのでは?
この記事では、卒寿の意味や由来、卒寿祝いのプレゼントののしの表書き、卒寿祝いで意識しておきたいポイントについてご紹介します。
目次
1. 卒寿の意味やお祝い時期について
卒寿とは、90歳を迎えることをいいます。
卒の字のくずし字が「卆」と書かれていたことから、90歳を表す言葉として使われたといわれています。
卒寿祝いなどの長寿祝いで気になるのが満年齢と数え年どちらでお祝いするかについてですが、現代ではどちらでお祝いしても構いません。
年齢換算は、満年齢に一つ年齢を足した数え年で計算する方もいれば、シンプルに満年齢でお祝いする方もいるようです。
卒寿祝いのお祝いの時期については、90歳の誕生日にお祝いするご家庭もあれば、90歳の誕生日に家族が集まれない場合にはゴールデンウィークやお盆、お正月などの機会を利用するご家庭もあります。
お祝い方法としては、一般的に家族で集まって食事会をしたり、それぞれが用意したプレゼントを渡したりします。
卒寿祝いなどの長寿祝いでは、家族揃ってお祝いすることが喜んでもらえるポイントなので、ご家族の予定が合う日に卒寿祝いを催しましょう。
2. 卒寿祝いで意識しておきたいこと
他の長寿のお祝いとは違って、特に米寿、卒寿、白寿の三つの長寿のお祝いは、考慮しなければならない点があります。
上の三つの年齢をあげると、88歳の米寿、99歳の白寿、ちなみに、その前はわりと離れて80歳の傘寿です。
つまり、米寿から一気に高齢になるのです。
同じ長寿とは言っても60歳の方と、90歳の方を同じように考えるわけにはゆきません。
60歳の還暦や、70代の古希や喜寿のお祝いであれば、遠くのお店に出かけて会食をしたり、なんなら泊まりがけの旅行をして家族でつもる話をしたりするというのも良いでしょう。
少し疲れはしても、嬉しさで、そんな疲れもふきとんでしまうことでしょう。
長寿祝いを行う年齢とはいえ、60歳や70歳はまだまだ現役の方が多いものです。
しかし、これが88歳、90歳、99歳となると話が違い、一度の無理で健康を害してしまうことだって考えられます。
卒寿をお祝いする場所や時間に気を付けることを意識しましょう。
3.卒寿祝いを楽しんでもらえるおもてなしの方法
ここでは、卒寿祝いで意識しておきたいことを踏まえて、卒寿祝いを楽しんでもらえるおもてなしの方法をご紹介します。
長時間のお祝いの会は避ける
パーティーは、卒寿を迎える方が無理をしないですむよう、長時間おこなうことは避けましょう。
お祝いする方としては、できるだけ卒寿の方に楽しんでもらえるようにとさまざまなことを考えるかと思いますが、まずはお祝いの会の時間を考えましょう。
卒寿を迎える頃には、長時間のお祝いは体力的にきつかったり、体調が優れなくなったりする方もいらっしゃいます。
卒寿の方の体調や体力の面を考えて、1時間や2時間程度と短めに時間は設定しておきましょう。
自宅か近所のお店を選ぶ
さらに、疲れを訴えた時に、いつでも休めるよう、自宅か、あるいは近所のお店を選ぶようにしましょう。
なるべくなら、車で店の近くまで乗り付けられるよう、広い道の前にある、間口が大きいお店が良いでしょう。
自宅で卒寿のお祝いを行う場合には、卒寿の方が好きな料理やお酒を用意しておくと満足してもらいやすいです。
サプライズやプレゼントを用意する
プレゼントだって、卒寿の方が何を喜ばれるかを考えるのも難問です。
しかし、そこは頑張って本人に喜ばれるようなパーティーをめざしましょう。
年代の全く違う人生の大先輩の喜ぶ顔を思い浮かべ、頭をひねり、精一杯おもてなしを考えてみましょう。
例えば、サプライズにケーキを用意したり、感謝やお祝いの言葉が書かれた手紙を読んだり、家族で記念撮影をしたりするなど。
それは、祝われる人にも、祝う人にも、きっと意味のある時間となるでしょう。
卒寿祝いのプレゼントの選び方
お祝いの会に欠かせないのがプレゼントです。
卒寿祝いにプレゼントを贈る際には、これからの長寿を願って年齢を感じさせないアイテムを選ぶことが大切となります。
卒寿祝いに人気があるのは、衣類や健康グッズ、縁起の良いデザインの食器、身の回りの品などが挙げられます。
衣類など身に付けるものを贈る場合には、気持ちまで明るくなるような光沢があるものや明るい色のものなど少々華やかなデザインのものを選ぶ方が喜ばれるでしょう。
卒寿祝いのテーマカラーは紫色なので、デザインの一部にさりげなく紫色が使われているものを選ぶのもプレゼントの選び方の一つです。
このほか、メッセージ入りの似顔絵やプリザーブドフラワーなど置物のプレゼントもおすすめ。
気持ちのこもった置物のプレゼントは、見る度に家族の愛情を感じてもらえたり、卒寿祝いの日のことを思い出してもらえたりするでしょう。
ちなみに卒寿祝いのプレゼントの相場としては、全体平均で5000円~3万円程度となっています。
あまりにも高額なプレゼントは相手に気を遣わせてしまいますので、相場を意識しながら選んでみましょう。
卒寿祝いのプレゼントの「のし」の表書き
卒寿は、お祝いの色が、古希や喜寿と同じように紫ですので、紫色にちなんだ贈り物を渡す場合が多いようです。
卒寿祝いにプレゼントを贈る際、丁寧さや敬意を表したい場合熨斗を付けるのをおすすめします。
ここでは、卒寿祝いのプレゼントに付ける「のし」表書きについてご紹介します。
表書きはタイトルを書く
熨斗紙を見たときに、水引を境として上の段の部分を「表書き」と言い、表書きの部分には「御祝」といったタイトルを書くのが一般的です。
プレゼントを渡す時は、「祝卒寿」「御卒寿御祝」等の言葉をのし袋に書き、紅白、金銀などの水引を付け、のし袋の下段にはフルネームを書きましょう。
卒寿祝いは身近な親族のみでお祝いする場合が多いため、「御祝」などの一般的な表書きの書き方だけでなく、近年では「いつもありがとう」といった少し砕けた言葉を選ばれる方もいます。
水引は蝶結びを選ぶ
また、水引には蝶結びと結びきりの2種類がありますが、卒寿祝いの場合には「何度あっても良いこと」なので蝶結びが正しい水引です。
ずっと長生きしてほしい、健康でいてほしい、という願いを込めて卒寿祝いなどの長寿祝いの水引には蝶結びを使いましょう。
一方、お返しをする際には、「内祝」「寿」などの言葉をつけてお返しします。
まとめ
卒寿のお祝いの意味や卒寿祝いで意識しておきたいポイント、おもてなしの方法中心にご紹介しました。
卒寿を初めてお祝いする方にとっては、卒寿とはどういうどういうお祝いなのか、気を付けなければならないことはどのようなことなのかなど不安なことがたくさんあるかと思います。
不安を少しでも解消するために、本記事で卒寿祝いのお祝い方法や注意点などを参考にしてみてください。
卒寿のお祝い方法を悩まれる方は多いですが、家族みんなで集まってお祝いしてあげるだけでも卒寿の方にとっては嬉しいお祝いになります。
卒寿の方の体調や気持ちに配慮しながら素敵な卒寿祝いを演出しましょう。